【2026年版】職業紹介事業報告書の書き方完全ガイド!記入例・期限・e-Gov提出まで徹底解説

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コラムアイキャッチ画像_職業紹介事業報告書のまとめ記事

年度末や4月が近づくと、多くの人材紹介会社の経営者や責任者を憂鬱にさせる「職業紹介事業報告書」の作成。

「記入項目が細かすぎて、手元の管理データと計算が合わない」「最新の様式第8号はどこにあるの?」「もし期限内に提出しないとどうなる?」といった不安や疑問は、毎年のように現場から聞こえてきます。

そんな悩みに答えるために、「2025年の最新情報に基づき、厚生労働省へ提出する「職業紹介事業報告書」の作成手順を完全網羅しました。本記事では、最新のExcel様式の入手方法から、間違いやすい「常用・一時」の区分などの記入例、そして移動時間をゼロにする効率的な「e-Gov(電子申請)」での提出方法まで、徹底的に解説します。正しい手順とポイントを押さえて、サクッと報告書作成を終わらせ、本来注力すべき事業運営に集中しましょう。

【この記事でわかること】
  • 職業紹介事業報告書とはなにか
  • 職業紹介事業報告書の記載方法
  • 提出方法と提出時に注意すべきこと

目次

職業紹介事業報告書とは?【期限は4月30日まで】

アイキャッチ画像_職業紹介事業報告書とは?

職業紹介事業報告書は、有料・無料を問わず、職業紹介事業の許可を持っているすべての事業者が、年に一度必ず提出しなければならない極めて重要な書類です。まずはその概要と、なぜ提出が必要なのかという基本事項、そして最も重要な「期限」について改めて説明します。

職業紹介事業報告書の概要と法的義務

職業紹介事業報告書」は、職業安定法第32条の16に基づき提出が義務付けられています。これは、国が「どの紹介会社が、どれくらいの求職者を扱い、どれくらい就職に結びつけたか」という国内の雇用情勢や事業の実態を正確に把握するための統計資料として活用されます。

報告の対象となる期間は、前年度(4月1日から翌年3月31日まで)の1年間です。例えば、2026年の4月に提出する報告書であれば、2025年4月1日〜2026年3月31日までの実績を記載することになります。

この報告書は「提出しても・しなくても良い」ものではありません。未提出や虚偽の報告を行った場合、職業安定法に基づく行政指導や改善命令の対象となるほか、最悪の場合は許可の取り消し事業停止命令などの重い処分が下される可能性があります。また、30万円以下の罰金に処されるケースも法律上規定されているなど、コンプライアンス遵守の観点からも最優先で対応すべき業務です。

提出期限は「4月30日」必着

提出期限は、毎事業年度終了後1ヶ月以内、つまり毎年4月30日までと定められています。4月30日が土日祝日の場合は、直後の平日が期限となりますが、ゴールデンウィーク直前の繁忙期と重なるため、余裕を持ったスケジュールで動くことが鉄則です。

多くの事業者が4月中旬以降に慌てて作成を開始するというケースが散見されますが、期限ギリギリの提出は、万が一書類に不備があった際の修正時間を確保できなくなるリスクもあります。3月中のデータ整理完了、4月上旬の作成・提出を目指して動くのがベストなスケジュールです。

【準備編】職業紹介事業報告書|最新様式(様式第8号)のダウンロード方法

アイキャッチ画像_職業紹介事業報告書のダウンロード方法

まずは報告書のフォーマットを入手することから始めましょう。また、報告書を作成するためには、日々の業務で蓄積したデータを集計するための「元データ」が必要です。ここでは、厚生労働省の公式サイトから最新の様式を入手する手順と、作成前に事前に用意しておくべき資料について解説します。

厚生労働省公式サイトからのダウンロード手順

職業紹介事業報告書の様式は、数年に一度、法改正に伴い微修正されることがあります。過去に保存した古いファイルを使うのではなく、必ずその年の最新版をダウンロードしてください。

1.厚生労働省のWebサイトへアクセス

厚生労働省 職業紹介事業報告書 様式」などで検索するか、以下のリンクから「職業紹介事業関係様式一覧」のページにアクセスします。

2.「様式第8号」を探す

ページ内には多数の様式がありますが、必要なのは「様式第8号 職業紹介事業報告書」です。「様式第8号の2(特別の法人)」など似た名前の書類があるため、間違えないように注意してください。

3.Excel版をダウンロードする(推奨)

様式には「PDF版」と「Excel版」が用意されていますが、「Excel版」をダウンロードしてください。Excel版であれば、PC上で直接入力できるだけでなく、一部の項目で合計値の自動計算が効くため、計算ミスのリスクを大幅に減らすことができます。手書きは修正が大変なため、業務効率化の観点からもPC作成一択です。

作成に必要な「3つの管理簿」を用意する

報告書の数字を埋めるためには、以下の3つの法定帳簿(またはそれに準ずるシステム上のデータ)が必要です。これらは法律で事業所に備え付けが義務付けられているものです。
求職管理簿
登録した求職者の人数、属性、紹介状況がわかるもの。
求人管理簿
預かった求人案件の数、内容、充足状況がわかるもの。
手数料管理簿
紹介手数料の売上実績、返金実績などがわかるもの。
これらのデータが整理されていないと、集計作業だけで膨大な時間がかかってしまいます。もし紙やExcelでバラバラに管理している場合は、まずこれらを月別に集計することから始めましょう。
Point

紹介事業において、これらの管理簿は5年間の保存義務などがあります。報告書作成は、自社の管理体制に不備がないかを見直す良い機会でもあります。

職業紹介事業報告書の書き方を項目別に解説

ここからは、実際にダウンロードしたExcelファイル(様式第8号)に入力していく手順を、項目別に詳しく解説します。特に間違いやすい「求職者数」や「常用・一時」の区分については、定義をしっかり確認しながら進めてください。

1. 基本情報・国内/国外の別

まず、ファイルの上部にある基本情報を埋めます。

記入方法
許可番号・事業所名・所在地
許可証に記載されている通りに正確に入力します。
対象期間
前年の4月1日〜当年の3月31日を入力します。
国内・国外の別
  • 国内:日本国内の求職者を、日本国内の求人企業に紹介する場合。一般的な紹介会社はここに入力します。
  • 国外:海外の取り扱いがある場合のみ記入します(※別途、海外にわたる職業紹介の届出が必要)。
POINT 通常の事業者は「国内」の欄のみを記入し、「国外」は空欄(または斜線)で構いません。

2. ①求職者数

求職者数は、「新規求職申込件数」と「有効求職者数」を入力します。

記入方法
新規求職申込件数
対象期間中(4/1〜3/31)に、新たに申し込みを受け付けた求職者の数です。
月間有効求職者数(延べ人数)
毎月末時点で、求職登録が有効である人数の「12ヶ月分の合計」です。
(例:4月末100人、5月末110人…3月末120人であれば、これらを全て足した数)
POINT 「常用」と「一時」の違い

報告書では、これらを「常用」と「一時」に分けて記入する必要があります。

  • 常用(じょうよう)
    雇用契約期間が4ヶ月以上、または期間の定めのない(無期雇用)仕事を希望する求職者。一般的な正社員紹介や長期契約社員紹介はこれに該当します。
  • 一時(いちじ)
    雇用契約期間が4ヶ月未満の仕事を希望する求職者。短期・スポット紹介などが該当します。

3. ②求人数

求人数も求職者数と同様に「新規求人数」と「月間有効求人数」を記入します。 ここでも「常用」と「一時」の区分がありますが、定義は求職者数と同じく「雇用期間が4ヶ月以上か未満か」で判断します。
注意点

求人数は「件数」ではなく「人数」でカウントします。 例:
1件の求人票で「3名」の採用枠がある場合、求人数は「3」となります。

4. ③就職件数(紹介実績)

最も重要な成果指標です。実際に自社の紹介によって雇用契約が成立した件数を記入します。

記入方法
無期雇用
期間の定めのない雇用契約(正社員など)
有期雇用
期間の定めのある雇用契約(契約社員など)
ここでも、契約期間が4ヶ月以上であれば、有期雇用であっても「常用」の列に含まれる点に注意してください。
※「常用」の内訳として、「無期」と「有期(4ヶ月以上)」があります。
よくある間違い

「契約社員だから一時」と判断するのは間違いです。契約期間が6ヶ月や1年であれば、「常用」の中の「有期」にカウントします。
「一時」はあくまで4ヶ月未満の短期雇用です。

5. ④手数料(売上実績)

記入方法
上限制手数料
法律で定められた上限額(受付手数料など)を徴収している場合。現在は届出制が一般的で、ここは「0」のケースが多いです。
届出制手数料
事業所が事前に届け出ている手数料率に基づいて徴収した金額。一般的な成功報酬はこちらに記入します。
「0」の場合の記入

実績がなく手数料収入がゼロの場合は、空欄にするのではなく、必ず「0」と入力してください。
※空欄だと「記入漏れ」とみなされる場合があります。

よくある集計ミスと対処法

ここでは、記入時によくあるつまづきポイントと、その解決策をQ&A形式で解説します。

Q. 自社の管理システムの数字と、経理上の売上が微妙に合わない…

A. 「成約日基準」か「入社日基準」かのズレを確認してください。
職業紹介事業報告書は、原則として「就職した日(入社日)」が基準となることが多いですが、実務上は「雇用契約成立日」でカウントする場合もあります。大切なのは、毎年同じ基準で継続して報告することです。一般的には「入社日」ベースで、当該年度に入社した人数をカウントし、それに紐づく手数料を集計すると整合性が取りやすいでしょう。

Q. 月間有効求職者数の計算が面倒すぎる…

A. システムの活用を強く推奨します。
毎月末の有効登録者数を手作業で過去に遡って数えるのは非常に困難です。Excel管理の場合は、毎月末に記録を残しておく必要があります。もし記録がない場合は、わかる範囲で推計するしかありませんが、来期以降のために、自動でログが残る人材紹介管理システムの導入を検討すべきです。

【実績なし】紹介実績が「0件」の場合でも提出は必要?

事業を立ち上げたばかりでまだ成約が出ていない場合や、休眠状態で稼働していない場合、「実績がないから報告書は出さなくていいだろう」と考えてしまう方がいます。

しかし、結論から言うと、実績が「0件」でも提出は絶対に必要です。

職業紹介事業の許可を持っている以上、事業を行っているかどうかの報告義務が発生します。もし提出を怠ると、労働局は「事業を行っていない(事業廃止の実態がある)」あるいは「報告できないような不正があるのではないか」と判断し、立ち入り調査の対象としたり、最悪の場合は許可の取り消し手続きに入ったりする可能性があります。

実績がない場合の書き方は非常にシンプルです。

記入方法
求職者数、求人数
実際に登録があった数を記入(登録もなければ0)。
就職件数、手数料
全て「0」と記入。

「0」であることを正しく報告することは、「コンプライアンスを守って事業を継続する意思がある」という表明になります。必ず報告を怠らず期限内に提出しましょう。

【🎯求職者を集めた次のステージを考えましょう!】
「求職者の集客は担保できた」「安定して母集団形成ができるようになった」その次はマッチングが必要です。そのためには求人の確保がマストになります。

とはいえ、求人開拓には時間も労力もかかるので立ち上げ当初の人材紹介会社にはハードルが高いのが現状です。そこで、求人データベースの導入を検討してみることをおすすめします!まずは気軽にご相談ください。
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職業紹介事業報告書の提出先と提出方法(郵送・窓口・電子申請)

報告書の作成が完了したら、管轄の都道府県労働局へ提出します。提出方法は大きく分けて3つあります。

窓口への持参

管轄の労働局の需給調整事業部などの窓口へ直接持ち込む方法です。

メリット・デメリット
メリット

その場で記載内容の不備をチェックしてもらえる。不明点を担当官に直接質問できる。

デメリット

移動時間がかかる。4月末は窓口が非常に混雑し、数時間待たされることもある。

郵送での提出

封筒に入れて労働局へ郵送する方法です。

メリット・デメリット
メリット

窓口に行く時間を節約できる。

デメリット

到達確認ができない不安がある。

注意点

必ず「控えの返送用封筒(切手貼付・宛名記入済み)」を同封してください。これがないと、受付印が押された控えが手元に戻ってこず、提出した証拠が残りません。

【推奨】電子申請(e-Gov)

現在、厚生労働省が最も推奨しており、多くの事業者が切り替えているのが「e-Gov(イーガブ)」を使った電子申請です。

電子申請(e-Gov)
メリット
  • 24時間いつでも提出可能
    業務終了後の深夜や休日でも申請できます。
  • 移動時間・待ち時間ゼロ
    オフィスにいながら数分で完了します。
  • ペーパーレス
    紙の印刷や郵送コストがかかりません。
必要なもの
  • GビズID(gBizID) ※事前に取得が必要です(取得に数週間かかる場合があるため注意)。
  • 作成した報告書のデータ(Excel等)
申請フロー
  1. e-Govのサイトへアクセスし、GビズIDでログイン。
  2. 「手続検索」で「職業紹介事業報告書」と検索。
  3. 申請フォームに必要事項を入力し、作成したExcelファイルを添付して送信。
  4. 完了通知がメールで届く。

ITリテラシーのある経営者や、業務効率化を進めたい企業にとって、e-Gov申請はベストな選択肢です。最初はID取得などの手間がありますが、一度設定すれば来年以降が劇的に楽になります。

その他、同時に提出が必要な書類はある?

4月30日までに提出するのは「職業紹介事業報告書」だけではありません。事業の状況によっては、同時に提出すべき書類や、社内で整備しておくべき書類があります。

職業紹介事業を行う事業所ごとの報告

複数の拠点(支店など)がある場合、それぞれの事業所ごとに報告書を作成・提出する必要があります。本社会計でまとめて報告するのではなく、許可を受けた事業所単位での集計が求められます。

法改正に伴う追加書類の確認

労働法関連の改正により、特定年度のみ追加の報告が求められるケースがあります。必ずその年の厚生労働省の案内を確認し、不足がないようにしましょう。

各種管理簿の保存義務(提出は不要だが監査で必須)

記事の前半で触れた「求職管理簿」「求人管理簿」「手数料管理簿」は、報告書と一緒に提出する必要はありません。しかし、これらは事業所に備え付け、適切に保存しておく義務があります。労働局の定期監査が入った際、真っ先にチェックされるのがこれらの帳簿と報告書の整合性です。「報告書を出したからデータは消していい」とはなりませんので、厳重に保管してください。

【Q&A】職業紹介事業報告書に関するよくある質問

最後に、報告書作成時によくある細かな疑問について、Q&A形式で回答します。

Q1. 提出期限(4月30日)を過ぎてしまったらどうなりますか?

A. 気づいた時点で、一刻も早く作成し提出してください。

期限を過ぎたからといって、報告義務が消えるわけではありません。遅延理由書などの添付を求められる場合もありますが、最も避けるべきは「出さないまま放置すること」です。行政指導のリスクを最小限に抑えるためにも、遅れてしまった場合は管轄の労働局へ連絡を入れ、誠実に対応しましょう。

Q2. 提出後に内容の誤りに気づいた場合はどうすればいいですか?

A. 管轄の労働局へ連絡し、訂正の手続きを行ってください

軽微な修正であれば電話で済む場合もありますが、数値が大きく変わる場合などは、訂正印を押した報告書の再提出が必要になることが一般的です。監査などで指摘される前に、自主的に申告することが重要です。

Q3.紹介手数料は「請求日」と「入金日」どちらで計上すべきですか?

A. 自社の経理上の計上基準(売上確定日など)に合わせて一貫性を持たせてください。

厳密な規定はありませんが、一般的には「成約ベース(入社決定時)」または「入社日ベース」で計上するケースが多いです。重要なのは、「毎年基準を変えないこと」です。昨年と同じ基準で集計し、統計としての整合性を保つようにしましょう。

Q4. 試用期間中に退職してしまった場合、「就職件数」に含めますか?

A. 雇用契約が成立し、一度でも就業したのであれば「就職件数」に含めます。

早期離職があったとしても、紹介によって就職が成立した事実は変わりません。なお、手数料の返金が発生した場合は、その分を手数料収入から差し引くなどして調整しますが、就職件数自体はカウントするのが原則です。

まとめ|自社に合った送客サービスを選ぼう

職業紹介事業報告書は、単なる事務作業ではなく、会社としての信頼とコンプライアンスを示す重要な書類です。

期限は4月30日厳守
様式第8号(Excel)を使い、「常用・一時」の定義を間違えずに集計する
実績が0でも必ず提出する
効率化のためにe-Gov申請を活用する。

これらのポイントを押さえれば、毎年の報告業務に怯える必要はありません。しかし、スムーズな報告書作成の鍵を握っているのは、実は「4月の作業」ではなく、「日々のデータ管理」です。

普段から求職者情報や成約情報を正しく管理できていれば、報告書作成はボタン一つ、あるいは数時間の集計で終わります。逆に、管理がずさんだと、毎年4月になるたびに膨大な時間を浪費することになります。もし、「毎年の集計が大変すぎる」「今のExcel管理に限界を感じている」「法改正に対応できているか不安」と感じているのなら、人材紹介業に特化した管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

求人データベース「Bee」で報告書作成の悩みも解決

自社サービスである求人データベース「Bee」は、単なる求人共有プラットフォームではありません。人材紹介事業の運営に必要な機能を網羅しており、日々の業務フローの中で自然とデータが蓄積されていきます。

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