【人材紹介会社向け】求職者送客サービスとは?スカウト不要で集客を自動化する方法やおすすめ製品をまとめてご紹介
「毎日何通ものスカウトメールを送っているのに、返信がほとんど来ない」「スカウト媒体の利用料が高騰して費用対効果が合わなくなってきた……。」このような集客の悩みを抱えている人材紹介会社様は少なくありません。
自社で能動的に動く「狩猟型」の集客は自社に合ったターゲットにアプローチできますが、レレッドオーシャンのため、集客難易度は高いと言えます。
そんななか、注目されているのが「待ち」の状態で面談設定ができる「求職者送客サービス」です。
【この記事でわかること】
・求職者送客サービスの概要とメリット・デメリット
・求職者送客サービスで成果をあげる方法
目次
Toggle人材紹介の「求職者送客サービス」とは?
求職者送客サービスとは、「サービス提供会社が代理で集めた求職者情報を、人材紹介会社に提供(送客)してくれる仕組み」のことです。従来のスカウト媒体での活動とは異なり、エージェント側は「待っているだけ」で候補者の連絡先やプロフィールが届くため、集客にかける労力を格段に削減できる可能性があります。
スカウト型データベースや集客代行との違い
「求職者送客サービス」と混同されやすいのが、ビズリーチやリクナビNEXTなどの「スカウト型データベース」や、RPOと呼ばれる「スカウト送信代行」です。しかし、これらのサービスは根本的なアプローチ方法が異なります。例えば、スカウト型データベースは、あくまで自ら声をかける能動的な手法であり、送信代行はその作業を外注するに過ぎません。つまり、最終的なアプローチの主体はエージェント自身にあります。
一方で、求職者送客サービスは「受動的」な集客手法です。サービス提供会社が自社で求職者を集め、そのリストを人材紹介会社に提供します。エージェント側から見れば、自分で候補者を探すプロセスそのものが省略され、向こうから候補者がやってくる状態になります。そのため、社内にスカウト配信のノウハウがない場合や、送信作業を行うリソースが不足している場合でも、安定して面談機会を創出することが可能になるのです。
送客サービスが利用される背景
多くの人材紹介会社が送客サービスの導入を進めている最大の要因は、主要なスカウト媒体における競争の激化です。大手媒体のデータベース利用料は年々上昇傾向にあり、人気のある求職者には数百通ものスカウトメールが殺到しています。
その結果、返信率は低下の一途をたどり、1名の面談を獲得するためのコストと労力が肥大化しているのです。 また、人材紹介業界自体の参入障壁が低いため、新規開業のエージェントが増え続けていることも背景にあります。知名度のない新規エージェントが、レッドオーシャン化したスカウト市場で戦うのは容易ではありません。
そこで、独自の集客ルートを持つ送客サービスを利用することで、大手競合との直接対決を避け、効率的に「会える候補者」を確保しようとする動きが加速しているのです。特に、集客専任の担当者を置けない小規模エージェントにとって、この仕組みは生命線とも言える存在になっています。
送客サービスを利用する3つのメリット
送客サービスを導入することで、人材紹介会社はどのような恩恵を受けられるのでしょうか。単に「楽になる」だけではなく、経営数値の改善やターゲット戦略の拡大といった観点からも大きなメリットがあります。ここでは主要な3つの利点を深掘りします。
スカウト業務の工数をゼロにできる
最大のメリットは、何と言っても膨大なスカウト業務からの解放です。通常、1人の面談を組むためには、データベースから条件に合う人を検索し、一人ひとりのレジュメを読み込み、個別にカスタマイズした文面を作成・送信するという、気の遠くなるような作業が必要です。返信があった後の日程調整まで含めると、コンサルタントの業務時間の半分以上が集客活動に奪われているケースも珍しくありません。
求職者送客サービスを利用すれば、これらの「集客の前工程」をすべてカットできます。これにより、キャリアアドバイザーは本来注力すべき「求職者との面談」や「企業への推薦業務」「面接対策」にリソースを集中させることができます。結果として、コンサルタント一人あたりの生産性が向上し、売上の最大化につながるという好循環が生まれます。
成果報酬型が多くCPA(獲得単価)が見えやすい
広告運用を自社で行う場合、クリック単価や表示回数にコストがかかるため、「予算を使ったけれど、結局1件も面談できなかった」というリスクが常に付きまといます。また、運用には専門的な知識が必要であり、代理店に頼めば手数料も発生します。これに対し、多くの求職者送客サービスは「成果報酬型」や「送客保証型」の料金体系を採用しています。
例えば、「1名の送客につき1万円」「面談設定1件につき3万円」といったように、成果地点が明確に設定されているため、費用対効果の計算が非常に容易です。「今月は100万円の予算で50名の面談を獲得しよう」といった計画も立てやすく、無駄な広告費を消化するリスクを最小限に抑えられます。経営者にとっては、キャッシュフローの予測が立ちやすいという点で、非常に安心感のある集客チャネルと言えます。
求職者の幅を広げることができる
大手スカウト媒体には登録していない、あるいはアクティブに活動していない層にアプローチできるのも大きな強みです。送客サービスの多くは、InstagramやTikTok、YouTubeなどのSNS広告や、特定のアフィリエイトネットワークを駆使して、潜在的な転職希望者を集めています。そのため、従来のビジネスライクな転職サイトには登録しないような、20代の若手層や未経験層、フリーター層などを多く含んでいる場合があります。
自社でこうした層をWebマーケティングで集めようとすると、高度なノウハウと多額の広告費が必要です。しかし、その分野に特化した送客サービスを利用すれば、自社のデータベースにはいない新鮮な求職者と出会うことができます。特に「未経験OK」の求人を多く保有しているエージェントや、第二新卒の支援に強い会社にとっては、スカウト媒体よりも相性の良い候補者と出会える確率が高く、成約率の向上も期待できます。
導入前に知っておくべきデメリットと注意点
メリットの多い送客サービスですが、仕組みを理解せずに導入すると、「思ったような人が来ない」「費用だけがかさんだ」という失敗に終わることもあります。ここでは、契約前に必ず確認すべきリスクと注意点を解説します。
競合他社への同時送客によるスピード勝負
求職者の「質」と自社案件のマッチ度
送客サービスは「数」を集めることには長けていますが、「質」の面ではバラつきが出やすい傾向にあります。Web広告のキャッチーな文言(例:「未経験から月収〇〇万!」など)に惹かれて登録した求職者は、転職意欲がまだ低かったり、希望条件が現職と乖離していたりすることも少なくありません。また、スカウト媒体のように詳細なレジュメが事前に見られるわけではないため、「面談してみたら紹介できる求人がなかった」というミスマッチも起こり得ます。
重要なのは、送客サービスの特性と自社の保有求人が合致しているかを見極めることです。例えば、ハイクラス向けの求人しかないのに、若手・未経験メインの送客サービスを使っても成果にはつながりません。導入前には必ず、そのサービスが「どのような属性の求職者を」「どのような訴求で集めているか」を確認し、マッチング精度を検証する必要があります。
失敗しない求職者送客サービスの選び方
現在、数十種類の送客サービスやプラットフォームが存在します。その中から自社に最適なサービスを選ぶためには、料金、ターゲット、そしてサービス形態という3つの軸で比較検討する必要があります。
料金体系で選ぶ
料金体系は大きく分けて、「初期費用+月額固定型」と「成果報酬型(従量課金)」の2パターンがあります。「月額固定型」は、定額で「面談し放題」や「送客受け放題」となるプランが多く、大量の面談をこなして成約率を高める戦略のエージェントに向いています。送客数が増えれば増えるほど、1件あたりの獲得単価が下がるのがメリットです。
一方、「成果報酬型」は、送客1件につき〇千円〜数万円、あるいは面談実施1件につき〇万円といった形で課金されます。初期費用が安く抑えられるケースが多く、リスクを最小限にしたい開業直後のエージェントや、スポットで補充したい場合に適しています。ただし、送客された候補者がターゲット外であっても課金される場合もあるため、課金ポイントが「リード情報の提供時点」なのか「面談実施時点」なのかを契約書で厳密に確認することが重要です。
得意なターゲット属性を確認する
「誰を集めているか」はサービスごとに全く異なります。大きく分けると、「20代・第二新卒・未経験層」に強いサービスと、「30代以上・即戦力・ハイクラス層」に強いサービス、そして「保育・介護・建設」などの職種特化型サービスあります。特に、Web広告集客を主体とするサービスの多くは前者の「若手層」に強みを持つ傾向があります。
自社が得意とする領域とサービス提供会社が集客している層がズレていると、いくら送客されても成約には至りません。サービス選定時には、単に「登録者数」を見るのではなく、「登録者の平均年齢」「経験職種の割合」「現在の年収帯」といった具体的なデータを開示してもらいましょう。また、実際にどのような広告クリエイティブで集客しているかを見せてもらうことで、登録してくる求職者の温度感や質を推測することも可能です。
サービスのタイプ
送客サービスは、その成り立ちによって2つのタイプに分類できます。1つは「プラットフォーム型」です。たとえば『circus AGENT』のように、自社で求人を持っていなくても、プラットフォーム上の求人を使って人材紹介ができるサービスに付随する送客機能です。求人開拓と集客をセットで解決したい場合に最適です。
もう1つは「純粋な集客代行型」です。これは『求職者送客ナビ』のように、あくまで自社の保有求人にマッチする候補者を送客してもらうことに特化したサービスです。自社で独自の独占求人を多く持っている場合や、特定のポジションをピンポイントで埋めたい場合は、こちらのタイプの方が柔軟な連携ができる場合があります。
【🎯求職者を集めた次のステージを考えるましょう!】
「求職者の集客は担保できた」「安定して母集団形成ができるようになった」その次はマッチングが必要です。そのためには求人の確保がマストになります。とはいえ、求人開拓には時間も労力もかかるので立ち上げ当初の人材紹介会社にはハードルが高いのが現状です。そこで、求人データベースの導入を検討してみることをおすすめします!まずは気軽にご相談ください。
【比較表あり】人材紹介会社向け求職者送客サービスおすすめ一覧
(※各サービスの情報は執筆時点のものです。最新の料金やプランは必ず各社公式サイトへお問い合わせください)
未経験層の集客に強い。
(面談し放題プランあり)
3社に限定して送客
(1応募あたり課金)
リスクなく導入できるのが強み。
(1面談あたり課金)
ターゲットを指定可能
(面談実施)
獲得単価を自社で設定可能。
(承認制が可能)
特定職種専門の送客サービス。
(高単価傾向)
求職者送客ナビ(株式会社ミナジン)
「求職者送客ナビ」は、20代の若手層(既卒、第二新卒、フリーター)に特化した送客サービスです。最大の特徴は、月額定額制で「面談設定し放題」のプランがあることです(※プランによる)。CPAが高騰しがちな若手層の集客において、コストを固定化できる点がおすすめです。(HP:「求職者送客ナビ」)
RE送客サービスpro(株式会社RE BOND’s)
「RE送客サービスpro」は、35歳未満の若手や主要都市在住者に特化した人材送客サービスです。料金は送客(応募)1名単位の課金制で、いち求職者への紹介先を3社に限定し、高いマッチング効率を実現しているのが特徴です。(HP:「RE送客サービスpro」)
ミチフル(株式会社Monoridge)
「ミチフル」は、人材紹介会社向けの面談実施課金型送客サービスです。20代の若手(平均27歳、営業・事務希望が中心)に特化し、CAによる60分の事前面談を経た、転職意欲の高い求職者のみを送客します。料金は面談1件2万円~の成果報酬で初期費用・月額利用料はかかりません。高い面談着席率(平均83%)による効率的な母集団形成が魅力のサービスです。(HP:「ミチフル」)
転職AGENT Navi(circus株式会社)
「転職AGENT Navi」は、求人データベースのcircusAGENTが提供する人材紹介会社向けの集客支援サービスです。面談実施で費用が発生する完全成果報酬型のデータベースで、大量のスカウト送信が不要で事前にターゲットを指定することができるため、自社にマッチした求職者の母集団形成が可能になります。(HP:「転職AGENT Navi」)
その他おすすめの集客代行・送客サービス
上記以外にも、特定のニーズに合わせた集客手段があります。例えば、自社でランディングページを用意し、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)を通じてパートナーに集客してもらう方法も一種の「送客」です。また、建設業界や看護・介護業界などでは、その業界専門のメディア運営会社が送客サービスを行っているケースもあります。汎用的なサービスで効果が出ない場合は、こうしたニッチな専門特化型サービスの利用を検討してみましょう。
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送客サービスを活用して成約率を高めるポイント
良い送客サービスを選んで契約すれば、自動的に売上が上がるわけではありません。送客されたリードを「成約」に結びつけるためには、エージェント側のオペレーション磨き込みが不可欠です。ここでは、成約率を劇的に変える2つの鉄則を紹介します。
送客通知から「5分以内」の架電・連絡
送客サービス経由の成約率を左右する最大の要因は「初回接触のスピード」です。米ハーバード・ビジネス・レビューの研究によると、Webマーケティングのデータにおいて、ユーザーが申し込みをしてから5分以内に連絡をした場合と、30分後に連絡をした場合では、通電率に数倍の開きが出ることが実証されています。求職者の熱量は「送信ボタンを押した瞬間」が最高潮であり、そこから1分ごとに急速に冷めていきます。
したがって、送客通知メールを受信したら、まずは電話をかける体制を作ってください。担当者が会議中であれば、事務スタッフが一時対応してアポイントだけ取る、あるいはSMS送信を自動化するツールを導入するなど、とにかく「他社より1秒でも早くリアクションする」ことが勝負の分かれ目となります。
こまめなフィードバックによる質の改善
送客サービスの担当者とは、定期的にコミュニケーションを取ることが重要です。「全然いい人が来ない」と解約する前に、具体的にどのような点がNGだったのかをフィードバックしましょう。「年齢層は合っているが、希望勤務地が遠い人が多い」「営業志望とあるが、実際は事務職希望ばかりだった」など、具体的なズレを伝えることで、サービス側も広告の配信設定やターゲットの調整を行うことができます。
送客サービスは、運用期間が長くなるほど、エージェントの好みを学習して精度が上がっていく側面があります。サービス提供会社を「外注先」として丸投げするのではなく、「一緒に集客を行うパートナー」として巻き込み、密に情報共有を行うことが、質の高い候補者を継続的に獲得する秘訣です。
まとめ|自社に合った送客サービスを選ぼう
求職者送客サービスは、人材紹介会社の最大の悩みである「集客」を自動化し、事業をスケールさせるための強力な武器です。スカウト業務に疲弊することなく、目の前の求職者への価値提供に集中できる環境を作ることは、エージェントとしての本質的な強みを取り戻すことにも繋がります
しかし、サービスごとに「得意な属性」「料金体系」「提供形態」は異なります。まずは自社の強みと課題を整理した上で、複数のサービスに資料請求を行い、比較検討しましょう。特に「どんな登録者が実際に送客されているか」を確認し、少額から始めることがおすすめです。最適なパートナーを見つけ、安定した集客基盤を構築しましょう。
人材紹介業の売上UPには求人データベース「Bee」
求職者送客サービスを活用し、集客基盤が構築できた後は、「集客できた求職者を決定できる求人とマッチング」させていくことが売上拡大のためには重要です。
とはいえ、立ち上げたばかりの人材紹介会社や送客サービスの導入によって求職者集客の属性を広げた会社は、「どの求人が求職者にあっているのか」「実際に受かることができるレベルの求人はどれか」がわからないことがほとんどです。もし、上記のような課題をお持ちであれば 、ぜひ一度「求人データベースBee」をご検討ください 。
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